パン販売におけるPOPの作り方|
お客様の目につく工夫とは

商品の売り上げにも関わってくるPOP。今やお店の売れ筋商品を作るきっかけになることもあります。魅力を伝えるPOPを作成し、お店の売れ筋商品を作っていきましょう。今回はパン屋の店頭を例に挙げてお客様の目を引くPOPの作り方のポイントをお伝えしていきます。

店頭POPを作る目的を明確に

POPを作る際のポイントとなる点は、ターゲットを理解することです。そのパンをどんな人に食べてもらいたいのか、性別、年齢、生活習慣など、具体的に想像してみましょう。例えば、子供を持つ母親がターゲットであれば、使っている素材や材料について安心してもらえる内容が好まれますし、働くサラリーマンに食べてもらいたい商品であればボリュームや腹持ちの良さを伝えても良いかもしれません。

また、そのPOPが何を伝えるためのものなのかを考えて作成してみましょう。新しい商品が出たことを知ってもらうためのPOPなのか、その商品が人気商品であることを伝えるためのPOPなのか、目的をはっきりさせておきます。

ひと目で分かるように工夫されたPOPに

また、店頭POPの作り方で大切なのは、「お客様がひと目で分かる」情報量でPOPを作成することです。店頭で長い文章を読んでもらうのはなかなか難しいため、なるべく一瞬で商品のことを理解してもらえる工夫を凝らしましょう。そのためには絵や図、場合によっては写真を使って商品が分かるようにしてみてください。
例えば、パンの中身に商品の特徴がある場合は半分に割った絵を描いたり写真を載せ、店頭商品の展示だけでは伝えられないポイントをPOPにしていきます。

焼きたてのパンも見た目だけでは分かりにくいこともあるので、「ただいま焼きたて」のPOPをつけてみましょう。家に帰ってすぐに食べようと思っているお客様の場合はそのパンを選ぶきっかけになることもあります。

定番ともいえる、ランキングPOPも効果的です。商品数が増えれば増えるほど、何を選んでいいのかわからなくなってしまうお客様もいらっしゃいます。売れ筋商品をランキング形式で紹介することで、初めて来店して下さるお客様、迷ってしまうお客様に対して、売れ筋商品を紹介することができるので

もし、作るのに手間がかかりあまり多くの量を作る事のできない商品があるのなら、「1日限定○○個」と限定感を訴求したPOPを作るのも良いでしょう。希少感を出すことができる上に、売り切れの際にお客様も納得しやすくなります。

また、「今月のオススメ」や「今週のオススメ」など、期間限定で売りたい商品をピックアップして販売促進をする方法もあります。
お店で回転させたい商品の販売促進をしながらイベント感が演出できるので、常連のお客様にも楽しんでもらうことができます。春にイチゴを使ったり、秋に栗を使ったりと、季節の食材を使った商品がある場合は、とくに期間限定POPは効果的なのではないでしょうか。

食材だけでなく、イースターやバレンタイン、節句、ハロウインやクリスマスなどのイベントに関連した商品のPOPは売り場に華やぎをもたらすので、積極的に取り入れてみましょう。

手書きのメリットを生かしたPOPの作り方

POPはパソコンでも手書きでも作ることができ、それぞれにメリットがあります。まず、手書きPOPはそれだけで親近感を与えます。気持ちが伝わりやすく、読んでもらいやすいというメリットがあります。
一方パソコンで作るPOPは手軽さがメリットです。サンプルも入手しやすく、コピーも簡単です。今回はより親近感を与える事ができる手書きPOPについてご紹介します。

手書きPOPを作る際、絵心やセンスがない・・と悩まれる方もいるでしょう。確かに、絵が得意だと有利ではありますが、読みやすさや商品の魅力を効果的に伝えているかどうかも大切です。読みやすさ、という点に絞って簡単なテクニックをお伝えしたいと思います。

1.文字の大きさを整える

1つのPOPにバラバラの大きさの文字が並んでいると読みにくいPOPになります。大き目のPOPでも2種類程度の文字の大きさを使い分けて作るのが良いと言われています。使う文字の大きさを意識するようにしましょう。

2.文字の色味をたくさん使いすぎない

POPの中に何色もの色を使って文字を書くと、文字を読む意識が分散され、かえって伝わりにくくなります。色味に関しても2色程度までにし、文字の色は1色に統一してしまっても良いでしょう。

3.文字のうまさよりも丁寧さが大事

手書きというと文字の上手い下手が重要のように思われますが、上手いかどうかよりも丁寧かどうかがポイントです。
1文字ずつの大きさが整い、文字の並びに規則性があり(例えばまっすぐ文字が並んでいる、文字の下が全て揃っているなど)、1文字ずつの間隔が整っているか、などをチェックすると丁寧なPOPになります。


まとめ

ご紹介したPOPの作成のポイントは、あくまで参考程度として見ていただければと思います。もちろん、すべての商品にPOPを付ける必要もありません。とくに売上を伸ばしたい、予想よりも売上が上がっていない商品があれば、その商品を食べて欲しい人にラブレターを書くような気持ちでPOPを作ってみると良いのかも知れません。あまり難しく考えずに、なるべく短く、単純で分かりやすい内容を心がけてみてください。
最初は時間がかかってしまうかもしれませんが、慣れるとコツがわかって手早く描くことができるようになるでしょう。パンを選ぶお客様が店内でより楽しい時間を過ごすことができるように、お店の魅力が詰まったPOPを作ってみましょう。

2017/04/27時点