#シブサラが出会った!学食改善の取り組み

渋谷区にある代々木キャンパスをはじめ、各地のキャンパスの学食で#シブサラを提供している東海大学。導入のきっかけと学生の評判、そして今後の展開について、常務理事の河部宣弘氏にお話をうかがった。

―学食に#シブサラを採用した理由を教えてください。

学校法人東海大学常務理事 河部宣弘氏

河部氏:以前から、学食のサラダが魅力的とは言えず、注文する人も多くありませんでした。学食の運営会社にも「街中で食べるようなサラダを提供できないか」と、相談をしていました。あるとき、女子学生がコンビニで買った袋入りのサラダに、そのまま箸を突っ込んで食べている様を目撃して、衝撃を受けました。これはどうにかしなければ、と。そんな折、キユーピーから#シブサラの提案がありました。渋谷生まれの、渋谷ならではのサラダというコンセプトもおもしろく、「学食のサラダを変えるきっかけになる」と思いました。

―#シブサラを導入した効果はいかがでしたか?

東海大学の学食で提供されている#シブサラ

河部氏:「待っていました!」という声があちこちから聞こえてきました。東海大学の#シブサラは、日替わりで月~金曜日の5メニューを、ホールと1/4サイズで展開しています。渋谷区にある代々木キャンパスを皮切りに(2018年11月~)、高輪キャンパス、伊勢原キャンパス、そして、この春からは札幌キャンパスでも提供が始まりました。たとえば、代々木キャンパスでは、以前は1日に10~40食程度だったサラダの注文数が、#シブサラを開始した初週には、270食を超える日が出現するなど、大きな変化がありました。男子学生の多い高輪キャンパスでも、以前は1日20食程度だったサラダの注文数が、最高70食を記録するなど、確実に#シブサラ効果が出ています。それだけ、野菜を摂りたい、というニーズが高かったということでしょうね。

―東海大学は学食の取り組みに力を入れているんですね。

「確実に#シブサラ効果が出ています」と河部氏

河部氏:以前は決してそうではありませんでした。東海大学では毎年3月に、卒業生全員にアンケートを実施しています。その中には、学食や売店への改善要求が多数寄せられました。各キャンパスで共通して挙がった意見としては、学食が「おいしくない。値段が高い。メニューが少ない」というものでした。そこで、学生会・大学職員・学食運営会社の三者が協力して、学食をよくしていこうというプロジェクトが立ち上がったのです。始まりは2014年、札幌キャンパスの「学食うまいものプロジェクト」でした。このプロジェクトのお陰で札幌キャンパスでは、2018年度には7,000食/年ほど食数が増えました(2014年度比)。2015年にプロジェクトをスタートした代々木キャンパスでも、発足時から比較すると8,000食/年に迫る勢いで伸びていますし、高輪キャンパスでも同様に7,000食/年程度増加の結果が得られています。

―今後の展開について教えてください。

河部氏(中央)と、学食プロジェクトを進めてきた職員の有松氏(右)、松前氏 (左)

河部氏:東海大学ではオリジナルの企画メニューとして、「#シブサラランチ」を始めました。1/2サイズの#シブサラに、パンとスープが付いたセットメニューです。このように独自に進化させながら、現在、学食プロジェクトを実施している代々木・高輪・伊勢原・札幌の4キャンパスで#シブサラを展開中ですが、将来的には、東海大学のその他のキャンパスにも拡大できたらと考えています。野菜摂取については、私自身も普段の食事で野菜を多く摂るように心がけていますし、野菜や肉類を先に食べるなど、順番にもこだわっています。学生には、若いうちから野菜摂取を意識して、自身の健康に気をつけてもらいたいです。#シブサラがそのきっかけになれば嬉しいですね。

河部宣弘(かわべ のぶひろ):
北海道出身。東海大学工学部を卒業後、1977年に学校法人東海大学に入職。2018年より同常務理事に就任。現在に至る。

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